昨年までのこのブログでは1年間ずっと、大腸内視鏡の盲腸までの到達時間を公表してきました。

このブログ以外に、挿入時間を公開しているところなんて見たことありません。だからこそ、公開していた部分もあります。

 

私たち大腸内視鏡医(特に若い人ほど)は、検査全体にかかる時間よりも、盲腸までの挿入時間がどれくらいか?ということがお互いの技術の”ものさし”的なものになっています(なってしまっています)。

しかし…


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患者さんにとってみれば、痛みなく、そしてもちろん見逃しなく、っていうことが大切でしょう。その上でもちろん早いほどいい!ということでしょう。

 

私個人としては,技術の客観的指標は挿入時間の「中央値±標準偏差(median±SD)」と考えています。「早い」にこだわる必要はありません。標準偏差が小さいことが技術の安定を示します。

 

しかし、大腸内視鏡の挿入時間は非常に客観的指標な指標です。世の中の人が大腸内視鏡をよりよく知るためには、ひとつのいい指標と思います。

 

患者さんは下剤を飲んでお腹を空にしてと一日がかりで検査を受けに来られていますので、10分以内の挿入であれば、挿入時間にあまり意味はないと感じます。
それよりも、「患者さんの不快度・痛み」、そして、「検査の満足度」「また次回受けたいか?」こっちのほうが大切と思います。

そんなことを考えつつ、あせらず、ていねい、確実に、おごることなく、日々精進、を意識してやっています。
大切なのは、「無痛で快適、安全で正確、かつ早い」「安全安心思いやりの大腸内視鏡」と考えています。

患者さんのリピート率の高さこそが、一般の方の求める評価なのかなと最近感じます。